土地相続だけを放棄できない?相続放棄の方法や注意点をまとめて解説!

両親や祖父母が所有する土地が田舎にある場合や遠方の場合、土地の相続が不要に思うこともあるでしょう。しかし、相続財産の中で土地だけの放棄はできません。また相続をきっかけに相続人間の関係が悪化するケースも少ないため、想定される相続に関してはあらかじめ選択肢など方向性を検討しておくことも必要です。今回は相続の仕組みや土地だけの相続放棄ができない理由、相続放棄手続き、相続放棄以外の土地の処分方法を中心に解説します。まだ先のように思っていても、人が亡くなった時点で相続は突然始まります。土地や空き地など不動産の相続が見込まれる方に役立つ内容となっているのでぜひ、参考にしてください。

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土地相続だけを放棄できない理由

  • 土地相続だけを放棄できない理由
  • 放棄したい場合、相続放棄の手続きが必要です。おおまかな相続の仕組みをおさらいしつつ、土地だけの相続放棄ができない理由を解説します。

  • 相続の仕組みと選択肢

    相続手続きは、被相続人(故人となる方)が亡くなることで始まります。大まかな手続きの流れは以下の通りです。各手続きには期限があるため、期限を過ぎてしまわないよう、注意も必要です。

    期限(相続発生日からの期限)
    被相続人(故人となる方)の死亡
    死亡届の提出 7日以内
    遺言書の有無を確認、検認手続き
    相続人の調査
    相続財産の調査、確定
    単純承認、限定承認、相続放棄の選択
    3ヶ月以内
    所得税の準確定申告 4ヶ月以内
    遺産分割協議書の作成

    遺産名義変更
    預貯金や有価証券等の名義変更
    不動産の名義変更
    各種、財産の名義変更

    相続税の申告
    10ヶ月以内
    遺留分侵害額請求 1年以内
    健康保険の埋葬料、葬祭量請求 2年以内
    生命保険金の請求 3年以内
    遺族年金の請求 5年以内
    遺言書の有無による、手続きの違いは以下の通りです。遺言書にも種類があり、公証役場で作成された公正証書遺言以外は家庭裁判所での検認手続きが必要です。

    遺言書がある場合(指定相続)
    公正証書遺言の場合、遺言執行手続き(遺産名義変更)へ進みます。公正証書遺言ではない場合、検認手続きで認められてからの遺言執行手続きとなります。認められない場合、遺言書がない場合の手続きと同じです。

    遺言書がない場合(法定相続)
    相続人の調査と確定、相続財産の調査と確定を経て相続(単純相続、相続発生から3ヶ月以内に相続放棄、限定承認)を選択、遺産分割協議の上遺産名義変更を行います。

    相続にも3種類あり、それぞれの主な違いは以下の通りです。

    単純承認
    いわゆる「相続」で、プラスとマイナス財産全てを相続することです。財産と債務を相続し、債務のほうが多い場合は相続人に債務の返済義務が発生します。

    相続放棄 
    被相続人のプラスとマイナス全ての財産の相続を放棄することです。財産より明らかに債務の方が多い場合、相続開始を知ってから3ヶ月以内に相続人の居住地を管轄する家庭裁判所での手続きが必要です。

    限定承認
    プラスとマイナスどちらの財産も相続しますが、プラス(財産)で相殺できる範囲内でマイナス(債務)の財産を相続します。手続きが複雑になる他、全体的にプラスとマイナスどちらになるか曖昧なケースで選択されるのが通例です。相続放棄同様、限定承認も3ヶ月以内に相続人の居住地を管轄する家庭裁判所での手続きが必要です。限定承認は相続放棄した方を除くすべての相続人が揃って行う必要があり、誰か1人でも単純相続した場合には認められません。

  • 土地だけの相続放棄はできない

    被相続人の財産に土地や空き地等の不動産がある場合、「使途がない」「遠方である」どのような理由でも、財産の中で土地だけの放棄は制度上不可能です。もし土地の相続を放棄する場合、相続放棄が必要です。しかし、相続放棄を選択するのであれば、以下に挙げる財産の全てを相続する権利を失います。

    プラスの財産
    ・不動産(土地、空き地、建物)
    ・不動産上の権利(借地権や地上権など)
    ・金融資産(現金や預貯金、有価証券など)
    ・動産(クルマや家財、貴金属など)
    ・その他(株式や著作権、特許権など)

    マイナスの財産
    ・借金(ローンや消費者金融などからの借入金、手形債務など)
    ・公租公課(所得税や住民税、固定資産税の未払金)
    ・預かり敷金や保証金の返還義務
    ・その他の債務(未払費用や未払い利息、医療費などの未払金)

    さらに、以下に該当するようなケースでは、相続放棄を希望しても原則認められず単純相続したものと見なされます。

    ・相続放棄の期限である3ヶ月を過ぎてしまった
    ・相続予定の財産の一部をすでに使った、もしくは売却してしまった

土地相続を放棄するメリット・デメリット

  • 土地相続を放棄するメリット・デメリット
  • 土地の相続を放棄する場合、相続放棄によって被相続人(故人)全ての財産の相続を放棄することになります。続いては、相続放棄を選択した場合の主なメリットとデメリットを把握しておきましょう。

  • メリット

    相続放棄を選択する場合、以下のようなメリットが挙げられます。

    ・被相続人の負債(ローン、借金、家賃などの未払い金)の返済義務がなくなる
    ・相続人間の相続トラブルを回避しやすくなる
    ・相続を機に事業継承する場合、事業承継者が事業に必要な財産を集中して取得できる

    相続人間の相続トラブルに関しては、被相続人が遺した財産状況やこれまでの関係性、各相続人の希望によってさまざまなケースが存在します。自分が相続放棄を選択すれば次の順位の方が相続人となるため、トラブル回避を目的とした安易な相続放棄はおすすめできません。

  • デメリット

    一方、相続放棄を選択する場合、以下のようなデメリットが挙げられます。

    ・全ての財産を相続する権利を失う
    ・被相続人と同居していた場合、退去が必要になるケースもある
    ・相続放棄を選択したら撤回できない
    ・相続順位が繰り下がり、元々相続人ではなかった方が相続人になることもある
    ・被相続人の生命保険金を受け取る場合、非課税枠(債務控除や相次相続控除など)が利用できない
    ・家庭裁判所での手続きが必要になる(専門家へ依頼する場合は費用も発生)

  • 相続放棄を検討した方がいいパターン

    相続放棄の申請が可能なのは、相続の発生日から3ヶ月という短期間です。被相続人と遠方で生活していた場合、どのような財産、負債を被相続人が所有していたかの全容を把握するのも非常に手間がかかるでしょう。以下に当てはまるような場合、相続放棄を検討したほうが良いとされます。

    ・高額な借金など明らかに財産がマイナスである場合
    ・相続人間の相続トラブルが予想される場合
    ・被相続人が第三者の連帯保証人となっていた場合

    なお、相続放棄を選択すると全ての財産を受け取る権利が消失します。ただし被相続人の「死亡保険金」「死亡退職金」「遺族年金」は受け取れます。ただし死亡保険金や死亡退職金を受け取ると相続税の納付義務が発生する他、契約時の「受取人」が被相続人(故人)の場合は受け取れないので確認が必要です。

土地の相続放棄手続きの流れ

  • 土地の相続放棄手続きの流れ
  • 土地を含め相続放棄を行う場合、一連の流れは次の通りです。複数名の相続人がいる場合、相続に関するトラブルに発展しないよう、お互いの意見を整理しておくことも大切です。

  • 1.相続財産を把握する

    相続放棄を選択するか否か判断するためにも、まずは相続財産を把握から始めます。なお、相続放棄手続きは自分で行うか、弁護士や司法書士など専門家へ依頼(20~50万円程の費用が発生)し進めることになります。以下に該当する場合、自分で行うことも可能でしょう。

    ・明らかな債務超過
    ・相続放棄期限が迫っていない
    ・管理が必要な不動産(土地や空き家など)がない
    ・他の相続人や次の順位の相続人との関係が良好
    ・相続手続きに必要な書類集めや申述手続きに時間を割ける

    また、相続財産の把握(調査)は財産種別ごとに以下のように行います。

    相続財産の調査方法

    財産種別 調査方法
    金融機関の預貯金 被相続人が利用していた金融機関の特定
    残高証明書の発行依頼
    通帳の記帳(口座が存在する場合)
    有価証券や権利関係 株券に記載された会社の株主名簿を確認
    ネット証券を利用していた場合、照会を行う
    不動産 固定資産税課税明細書の確認
    固定資産評価証明書の取得
    動産(自動車や貴金属など) 貸金庫の確認
    換金価値のありそうな動産のリスト化と価格調査
    負債 信用情報機関への開示請求
    遺された資料から保証債務、個人間貸し借り、金融業から借り入れの調査
  • 2.土地の相続放棄に必要な書類を揃える

    財産調査のうえ、相続放棄を選択する場合、相続人の立場によってそろえる必要書類が異なります。手続きに必要な書類は以下の通りです。なお、相続人の誰かが相続放棄を検討している場合、他の相続人の相続放棄手続きが先行、提出されていると一部書類を省略できます。

    相続放棄の必要書類

    必要書類\被相続人との関係 配偶者
    父母
    祖父母
    兄弟姉妹 甥、姪
    相続放棄申述書
    被相続人の住民票除票
    相続放棄を行う方の戸籍謄本
    被相続人が死亡した記載のある戸籍謄本
    被相続人の出生から死亡までの全ての戸籍謄本
    被代襲者の死亡した記載のある戸籍謄本
    被相続人の子と孫の出生から死亡までのすべての戸籍謄本
    (被相続人の子と孫が亡くなっている場合)
    相続放棄する方より下の代の直系尊属の死亡が記載された戸籍謄本
    被相続人の直系尊属の死亡が記載された戸籍謄本
    また、相続放棄手続きにかかる費用は次の通りです。自身で手続きを行うことを想定していますが、専門家へ依頼する場合は3~5万円程で書類収集を代行してもらうことも可能です。

    相続放棄手続きにかかる費用
    ・収入印紙代(800円)
    ・郵便切手代
    ・必要書類の取得代金

  • 3.相続放棄申述書を作成し家庭裁判所へ提出

    続いて、裁判所のホームページなどから「相続放棄申述書 」をダウンロード、所定の書式に記入していきます。主な記入内容は以下の通りです。

    ・日付(書類作成日)
    ・申述書を提出する家庭裁判所名(被相続人が亡くなる直前の住所を管轄する家庭裁判所)
    ・申述書提出者の氏名、住所、連絡先、押印(認印可)
    ・法定代理人名(申述する方が未成年の場合)
    ・被相続人名(戸籍謄本や住民票除票を参考)
    ・相続の開始を知った日(選択肢からの選択、記入)
    ・相続放棄理由(選択肢からの選択、記入)
    ・相続財産の概略(資産と負債の両方)

    記入が済んだら、郵送もしくは直接家庭裁判所へ提出します。

  • 4.家庭裁判所から「照会書」が届いた場合は記入の上返送

    相続放棄申述書の提出後、ケースによっては照会書が2週間ほどの間で郵送されることがあります。記載された質問項目へ記入、返送となりますが相続放棄が認められるかを判断される重要な書類です。質問項目には「相続人となったことを知った日」「被相続人に債務があったことを知った日」などがあります。内容によっては相続放棄が認められない恐れもあるので、不備や間違いがないか確かめ、確実に返送してください。

  • 5.家庭裁判所から届く「相続放棄申述受理通知書」を確認

    相続放棄申述書や照会書に不備がなく、相続放棄が承認されると「相続放棄申述受理通知書」が交付、郵送されます。この通知書をもって相続放棄が承認されたことになります。相続財産に負債があった場合、相続債権者へこの通知書のコピーを必ず送付してください。通知書は再発行できませんが、手数料はかかりますが「相続放棄申述受理証明書」で代用できます。

土地を相続放棄する場合の注意点

  • 土地を相続放棄する場合の注意点
  • 土地を含めた相続放棄を選択する場合、放棄にあたりさまざまな注意点があります。状況によっては相続放棄できなくなる恐れもあるため十分注意しましょう。

  • 相続放棄ができる期間は3ヶ月

    記事の中で度々示すように、相続放棄は被相続人が亡くなってから3ヶ月が家庭裁判所への申述書の提出期限です。被相続人が亡くなる前(生前)の手続きは行えず、亡くなってすぐ書類集めを始めた場合にも、日常生活の送りながら手続きを並行するのは容易ではありません。書類集めに手間がかかるケースも少なくなく、被相続人とは離れた所で生活する場合にはさらに手続きも進みにくいでしょう。もし3ヶ月を過ぎそうな場合、事前に延長手続き(期間伸長の申し立て)を行えば期間を延ばせます。この申し立ては相続人代表者のみではなく、それぞれの相続人が個別に行う必要がある点にも注意しましょう。

  • 相続を放棄する場合、他の相続人へ連絡する

    兄弟や代襲相続人など、複数の相続人が存命する場合、相続放棄を選択する場合は他の相続人への連絡も必要です。自分が相続放棄したことで、次の順位の法定相続人へ相続権が移行するだけでなく、他の相続人の相続割合が増えます。誰かが相続放棄を選択した場合にも家庭裁判所から自動的に通知されることはなく、相続放棄には3ヶ月の期限が定められています。存命する全ての相続人が平等に相続の方法を選ぶ権利を維持するため、他の相続人へも必ず連絡しましょう。

  • 土地の相続人が決まるまで管理義務責任が発生

    相続放棄を選択する場合、その土地の維持管理費や固定資産税の納付義務からは解放されますが、土地の相続人が決定するまで土地の管理義務責任が民法によって定められています。

    相続の放棄をした者による管理
    第九百四十条 相続の放棄をした者は、その放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有している時は、相続人又は第九百五十二条第一項の相続財産の清算人に対して当該財産を引き渡すまでの間、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産を保存しなければならない。

    具体的には財産を消滅、損傷させる恐れのある行為の禁止、現状維持に必要な行為を求めた内容です。もしこの内容に反する場合、利害関係者によって相続財産管理人が選任されることになります。

  • 相続人全員が相続放棄を選択する場合は「相続財産管理人」の選任が必要

    相続人となり得る方が全員相続放棄を選択する場合、相続人の代表者は家庭裁判所への「相続財産管理人の選任申し立て」が必要です。この相続財産管理人は相続財産を管理するために「相続人全員が相続放棄を選択する場合」「相続人が1名の場合」といったケースで選任されます。具体的には、相続財産管理人は以下のような役割を担います。

    ・相続財産の調査と把握
    ・相続財産の管理
    ・相続人の存否確認
    ・相続財産の清算(相続人不在が確定した場合)
    ・残余財産の国庫引継ぎ

    なお、申し立てには予納金(20~100万円程)の納付も必要です。申し立てにより弁護士などの専門家が選任されたのち財産に建物の修繕や不動産の相続登記など「保存行為、利用行為、改良行為」と売却など「処分行為」によって財産の清算手続きを行います。プラスとマイナスの財産を清算し、プラスの財産が残った場合相続債権者へ配当が支払われます。

土地を相続放棄以外で処分する方法

  • 土地を相続放棄以外で処分する方法
  • 土地や空き家など不動産の相続に関して、相続放棄以外にも処分する方法があります。相続放棄と併せ、次のような選択肢もあることも覚えておくとよいでしょう。

  • 売却

    土地を手放す場合、まずは一旦相続登記を行い相続し、売却できるか検討するとよいでしょう。自分にとって不要に思える土地であっても、他の方が必要とするかもしれません。売却金額を調べている際は、土地の買取を行っている業者の一括査定を受けることをおすすめします。土地に建物があり、空き家状態なら建物の解体後、新築用の更地としての売り出しや移住希望者向けの空き家バンクへの登録も可能です。

  • 寄付

    売却同様、一旦相続登記を行い相続したうえで、自治体や企業に寄付する方法です。寄付の相手は一般人や一般企業(法人)、公益法人やNPO法人などが挙げられます。寄付の場合、寄付する側(土地を相続した方)に所得税、寄付された側に贈与税が発生するため注意が必要です。

    寄付する相手 寄付された側への課税の有無
    個人 課税されない
    自治体 課税されない
    一般企業(法人) みなし譲渡所得として課税
    公益法人など みなし譲渡所得として課税されるが、所定の手続きで非課税
    また、寄付に伴う所有移転登記は通常司法書士に依頼することになりますが、司法書士への報酬を含め10~30万円程の費用も別途発生します。

  • 土地活用

    田舎に建つような空き家を相続した場合、住む予定がなければ管理の手間を省くために建物の取り壊しを検討するかもしれません。しかし、更地にしたことで固定資産税の額が増える恐れもあります。まず、空き家の解体費用は建物の種類や地域によって異なり、建坪30坪の木造一戸建てで120~180万円程が相場です。費用や税金を考えると判断に迷うところですが、建物の有無を含め使途の無い土地は次のような土地活用も可能です。なお、一例の中でサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)と太陽光発電は国や県、市町村から補助金が受けられることもあります。

    土地活用の一例
    ・空き家を利用した民泊、シェアハウス
    ・太陽光発電
    ・戸建て賃貸住宅
    ・トランクルーム
    ・資材置き場
    ・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
    ・農業体験用の土地や市民農地として貸し出し

  • 不要不動産の引き取り業者へ依頼

    土地の処分は、不要不動産の引き取り業者に費用を支払い、不動産を引き取ってもらうことも可能です。引き取り業者への依頼は、土地の相続放棄を検討する場合におすすめです。不要不動産のみを処分し相続放棄によって土地以外の財産を放棄するのを避けたい方に向く方法となります。業者によって引き取り可能な土地の条件が異なり、農業利用のみの利用制限がある土地(農地転用不可)や抵当権がついている場合には利用できないこともあります。なお、引き取り費用は土地登記簿上の1筆15万円、同エリアの場合は2筆目からは5万円加算されていきます。

  • 相続土地の国庫帰属制度

    望まずに土地を相続した所有者は管理負担の大きさから荒廃しやすく、全国的に所有者不明土地(相続時に登記されず放置された土地)が増加してきたことで「相続土地国庫帰属法(相続などにより取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律)」が令和3年4月27日にから始まりました。この制度は、所有者不明土地の発生防止を目的に土地を国庫へ帰属する制度です。相続登記の義務化に伴い新設された制度ですが、申請の段階で引き渡せる土地にも条件が設定されています。なお、利用する場合は審査手数料に14,000円かかりますが、承認された場合以下のような負担金相当額(10年分の土地管理費相当額)を受け取れます。

    負担金の一例

    宅地、田畑 一律20万円(一部例外あり)
    森林 面積により算定式 に基づき算定
    その他(雑種地、原野など) 一律20万円

土地や空き地など不動産の相続が見込まれる場合の対策

  • 土地や空き地など不動産の相続が見込まれる場合の対策
  • 土地の相続を放棄する場合の手続きや注意点を解説してきましたが、将来的に土地など不動産を相続する可能性がある場合、事前にできる対策があります。不要な不動産を放置する問題点を知り、相続の方向性を今のうちに考えておきましょう。

  • 不要不動産の問題点

    土地や空き家、農地などの不動産の相続は、被相続人となる親世代の視点ではなく相続する側の子の目線でその不動産が必要であるかを親世代が元気なうちに判断しておく必要があります。子の目線で不要な不動産は「不要不動産」といわれ、不要不動産の例と相続上の問題点は以下の通りです。

    不要不動産の例
    ・別荘地や急速に過疎化が進んでいるエリアにある
    ・別荘地にある更地の土地
    ・範囲の特定も難しい広大な山林
    ・耕作放棄状態の畑

    不要不動産の問題点
    ・手放す(売却)のが難しい
    ・人が居住していない空き家や山林でも所有者としての管理義務責任が発生
    ・相続税評価額>売却金額で相続税の負担が大きい
    ・不動産ブローカーなどからの詐欺の対象になりやすい
    固定資産税や都市計画税、さまざまな維持管理費用が発生する

  • 不要不動産の相続対策としてできること

    不要不動産は「買い手より売り手物件が多いエリア」「相続税評価額より売却額が低い」「売却額自体が安い」などの特徴があり、手放すのが難しいケースも少なくありません。そのため放置せざるをえなく、不要不動産のまま相続を行うことになるのです。不要不動産の問題点にも挙げた通り、その不動産を所有する親世代が元気なうちに親子で相続対策を進めておくのが賢明です。所有する不動産にもよりますが、対策には次のようなものが挙げられます。

    ・相続予定の子がその不動産を必要とするか
    ・不動産の時価を調べ、相続上の問題がないか調査
    ・売却や賃貸などの活用ができるかの調査
    ・親世代で処分するかどうか

  • 相続に関する相談先

    相続に関する諸手続きは、適用条件や関連法規が複雑であり、一般の方が理解するのが難しいことも考えられます。また、自分や家族がどのような財産を引き継ぐ可能性があるかについても、正しく把握するのは容易ではありません。相続に関する相談先は、以下のような専門家へ余裕があるうちに相談しましょう。主な相談内容と相談先は次の表にまとめられます。

    相談内容\相談先 税理士 司法書士 行政書士 弁護士 信託銀行
    相続人、財産調査 全て
    遺産分割協議書の作成 × × ×
    相続放棄 × ×
    相続税の申告 × × ×
    不動産名義変更 × × ×
    相続トラブルの代理交渉 × × ×
    この中で、信託銀行は遺産相続にまつわる全ての手続きをまとめて依頼できます。直接各専門家へ相談する場合に比べ費用が高い傾向もありますが、いくつもの相談先に依頼する手間を減らせるという点がメリットです。専門家への相談は有料となる場合もあるため、無料で相続に関する相談を行いたい場合の相談先は次の通りです。有識者からの客観的な意見を受け、どのような選択肢があるのか見通しが持てるだけでも安心です。

    相続に関する無料の相談先
    ・市町村役場の相談窓口
    ・インターネット上の質問コーナー
    ・専門家が行う無料相談やセミナー
    ・税務署(相続税の計算や申告手続き関係)

まとめ

  • まとめ
  • 今回は土地だけの相続を放棄ができない理由や相続放棄手続き、使途の無い土地や空き地などの不動産の処分方法を中心に解説してきました。相続財産を調査したうえで相続放棄を選択する場合でも、他の相続人とのトラブルを防ぐためにも速やかな情報共有が必要です。相続放棄や限定承認には期限もあるため、被相続人(故人)が存命中に相続されうる財産について把握、相続の在り方を話し合っておくことも大切です。弁護士などの専門家の他、相続に関する相談を無料で受け付けている相談先もあるので、こちらも併せて参考にしてください。

FAQ

  • Qアイコン 相続放棄を検討した方がいいパターンとはどんな場合ですか?

    高額な借金など明らかに財産がマイナスである場合、相続人間の相続トラブルが予想される場合、被相続人が第三者の連帯保証人となっていた場合などが挙げられます。なお、相続放棄を選択すると全ての財産を受け取る権利が消失します。ただし被相続人の「死亡保険金」「死亡退職金」「遺族年金」は受け取れます。

  • Qアイコン 「不要不動産」の例を教えてください。

    「不要不動産」の例として以下が挙げられます。別荘地や急速に過疎化が進んでいるエリアにある、別荘地にある更地の土地、範囲の特定も難しい広大な山林、耕作放棄状態の畑

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アレップス コンテンツ編集部

アレップス コンテンツ編集部では、アパート経営や不動産投資に関するお悩みを解決すべく日夜スタッフが情報の最新かつ濃密な記事の発信を行っています!

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