マンション経営にかかる初期費用を解説!安く抑えるコツも併せて紹介

マンション経営にかかる初期費用を解説!安く抑えるコツも併せて紹介

これからマンションの経営を始めようと考えている方にとって、注目ポイントは「マンション経営にかかる初期費用」ではないでしょうか。マンションの取得にかかる費用をはじめとして、初期費用の内訳には数多くの費用が存在します。初期費用の相場と併せて、どのような費用がどれくらいかかるのか、あらかじめ知っておくと安心です。
また、できるだけ初期費用は安く抑えたい、という方も多いでしょう。ポイントを押さえておけば正しく初期費用を抑えられますが、誤ったやり方で初期費用を抑えようとするとむしろ費用がかさむ恐れがあるのです。
この記事では、マンション経営における維持費や管理方法、経営リスクを解説します。併せて、費用を抑えるコツや注意点も紹介します。

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目次

マンション経営にかかる初期費用の相場

  • マンション経営にかかる初期費用の相場
  • マンション経営にかかる初期費用の相場は、マンション価格によって大きく変動します。大まかに、「マンション購入に際して利用するローンの頭金」と「その他初期費用」に分けられ、頭金はマンション価格の1割~3割、その他初期費用はマンション価格の1割程度です。

    例えば、マンション価格が2億円の物件を購入して経営しようとする場合、初期費用は頭金2,000万円~6,000万円 + その他費用2,000万円で約4,000万円~8,000万円程度になります。

    なお、マンション経営には「一棟所有」と「区分所有」があります。一棟所有はその名の通りマンション全体を購入の上で経営すること、区分所有はマンションの一室から数室を購入して経営することです。それぞれにメリットとデメリットがあるため、次項で解説します。
    マンション経営初心者の方は、初期費用も安価で管理もしやすい「区分所有」から始めてみるのがおすすめです。

  • 一棟所有のメリットとデメリット

    マンション一棟を丸々購入する一棟所有の場合、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
    まずメリットとして挙げられるのは、入室状況に応じて多額の家賃収入を得られる点です。多少の空室があっても、それを補えるほどの収入が期待できるため、マンション経営において必ず付いて回る「空室リスク」を回避できる可能性が高まります。
    また、仮に災害などでマンションが消失してしまっても、「土地」という財産が残ります。土地をどのように運営していくかはオーナー次第ですが、駐車場などに変えて収入源とする、あるいは売却する、新たにマンションやアパートを建築するなどいくつかの選択肢があるでしょう。マンションに万が一のことがあっても、所有財産として残しておけるのは魅力的といえます。
    他にも、一棟所有の場合はオーナーに権利が集中しているため、家賃の設定や修繕計画など、オーナーの意向を強く押し出すことが可能です。

    一方、一棟丸々所有することになるため、リスクが大きくなる点には注意が必要です。例えば、大学付近のマンションの場合、卒業シーズンと同時期に多数の入居者が退去して一時的に収入が大幅に減るでしょう。また、立地環境が変わった際に、一棟所有ではその影響を直接、全室が被ることになります。こうしたリスクを回避しづらい点はデメリットといえるでしょう。
    加えて、災害が起きた際に一棟丸ごと被害に遭い、最悪の場合はマンションそのものが消失する恐れもあります。損害保険で補償できる範囲があるものの、場合によっては入居者への補償を自費で行わなければならないこともあるため、二つの側面で大きな損害を被るリスクがあるのです。

  • 区分所有のメリットとデメリット

    区分所有の場合は、一棟所有とは異なるメリットとデメリットが存在します。

    マンションの一室から数室を所有することになるため、必ずしも一棟のマンションにこだわることはなく、分散して不動産を所有できるという点が大きなメリットです。その際にかかる取得費用が一棟所有に比べて少額で済むため、少ない投資額でリターンが期待できます。一等地に位置するマンションの部屋を所有できれば、空室リスクを回避できる可能性が高まり、安定した家賃収入を継続して得られるでしょう。仮にあるマンションが災害などで消失しても、他のマンションに部屋を所有していれば、災害リスクの軽減が可能です。

    デメリットとしては、空室の際の家賃収入がゼロになる恐れがある点や、家賃収入が少なくなるリスクがある点、一棟所有とは異なり権利が限定される点が挙げられます。あくまでも一室から数室を所有しているだけのため、収入、権利共に限定的なものになる点は把握しておいた方が良いでしょう。

マンション経営にかかる初期費用の内訳

  • マンション経営にかかる初期費用の内訳
  • ここでは、マンション経営に際して必要となる初期費用の内訳を解説します。費用の属性、および実際にどれくらいの費用がかかるのか確認しましょう。

  • マンション取得にかかる費用

    初期費用の大半を占めるのが、マンション取得にかかる費用です。マンションの取得費用とは、既存のマンションを購入する場合とマンションを新築する場合とでその属性が異なります。既存のマンションを購入する場合は「物件購入費用」、マンションを新築する場合は「建築費」となります。この費用に加えて、車庫やフェンスなど周辺設備の整備費用として「別途工事費」や、給排水・電気・ガス設備の工事にかかる「付帯工事費」も必要です。

    また、マンションを一から建築する場合は建築費に加えて、「土地取得費用」が必要になる場合もあります。これは、マンションを建築する土地を所有しているかそうでないかでその有無が変わるものです。

    マンションの価格は数百万円から数億円まで幅がありますが、いずれにしても高額といえます。そのため、初期費用として支払う場合はローンを組み、その一部(頭金)を支払うでしょう。頭金の価格は先述したように、マンション価格の1割~3割が相場とされています。

  • 測量・地盤調査・解体費用

    マンションを新築する場合、その土地の性質について調査する必要があります。土地面積や高低について「測量」を行い、マンションを建てても安全かどうか「地盤調査」を行うのです。

    また、既に建っている建物を取り壊して建築する場合は、解体作業も必要となります。こうした作業に発生する費用は、建築プランにあらかじめ組み込まれている場合と、別途必要となる場合があるようです。マンション建築とそれに伴う各作業の費用については事前に確認しておきましょう。

  • 登記費用

    マンション経営においては、マンションが自らの所有物であると法的に認めてもらうこと=登記が必要です。この際にかかる費用として「登録免許税」が挙げられます。登録免許税は、マンションなど新たに所持する不動産について自らが所有者であることを示すために最初に行われる「所有権保存登記」と、金融機関から融資を受ける際に必要となる「抵当権設定登記」のそれぞれに課される税金です。税率については以下の通りで、令和6年3月31日までは軽減税率が適用されます。

    登記の種類 本則税率 軽減税率
    所有権保存登記 0.4% 0.4%
    抵当権設定登記 0.4% 0.1%
    登記手続きは独力で行うことも可能ですが、専門知識を有した司法書士に依頼すると安心です。司法書士に依頼する場合は、「司法書士報酬」が必要になります。

  • ローンにかかる手数料

    マンションを購入、または建築する場合、莫大な費用がかかります。ほとんどの場合は、金融機関からのローンを利用して購入・建築費用に充てることになるでしょう。こうしたローンを組む際には、金融機関に「事務手数料」を支払う必要があります。事務手数料は、比較的低額ながら金利が高めの「定額型」と、借入額に応じて変動する「定率型」の2種類です。

    定額型は数万円程度で済むため初期費用を抑えられるものの、返済期間が長引くと高金利のため総支払額がかさむデメリットがあります。一方定率型は、借入額の1%~3%程度の手数料を支払うことになるため、最初に支払う手数料は高額になる場合もありますが、返済期間によっては総支払額が定額型より少なくなります。初期費用に充てられる金額と返済期間に応じて選択すると良いでしょう。

  • 保証会社の手数料

    事務手数料とは別に、返済の滞りを防ぐために保証会社と契約し、「保証料」を支払うケースがあります。保証料の相場は、借入額の2%程度とされているようです。ローンの金利に上乗せする場合は、0.2%~0.3%程度が相場となります。

  • 団信保険料

    病気などでローンの借主が亡くなった、または高度障害状態になった場合などに適用されるのが団体信用生命保険です。借主に代わり、借主にかけられた保険でローン残債を返済します。団信保険料は必ず加入し、支払うものではありませんが、ローンの借主に万が一のことがあった際に家族など関係者をローン残債から守ることができる保険です。
    保険料の価格や内容はさまざまで、保障範囲が広いプランを用意している場合もあるので、自分に合った保険を選ぶことをおすすめします。

  • 損害保険料

    天災や事故によってマンションが損害を被る恐れがあります。そのような事態が起きた際に補償してくれるのが損害保険です。マンションの構造や規模に応じて価格と内容が異なります。損害保険は大きく、「火災保険」「地震保険」「施設賠償責任保険」に分けられます。保険料は会社によって大きく異なることはないため、比較の上で自分に合っている保険を選びましょう。

  • 固定資産税

    毎年1月1日時点における不動産の所有者に対して課されるのが固定資産税です。原則として、市町村に対して年4回に分けて納税します。なお、マンションが年の途中に完成した場合は、税額は日割り計算で算出されます。

  • 都市計画税

    市街化区域(既に市街地を形成している区域、または約10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域)に不動産を所有している場合は、固定資産税と併せて都市計画税も課されます。総務省によれば、2021年4月1日現在で全国の市町村1,719団体のうち、644団体が都市計画税を課しているとのことです。

  • 不動産取得税

    不動産取得税も、固定資産税や都市計画税と同様に地方税で、建物や土地を新たに購入した際に課される税金です。原則として、マンションに課される税率は4%ですが、2024年3月31日までは3%に軽減されています。マンションの完成後、半年から1年以内に自治体から支払うべき税額が通達されまずが、自治体によっては「不動産取得税計算ツール」を提供しているため、事前に確認できる場合があります。

  • 印紙税

    マンションなど不動産に関する契約書については、課税対象の文書となります。そのため、収入印紙を購入の上、書類に印紙を貼り付けなければなりません。契約書に記載されている契約金額によって税額は異なり、2024年3月31日までは軽減税率が適用となっています。

  • 入居者の募集費用

    マンションを取得後、オーナーは入居者の募集を行う必要があります。入居者募集は不動産仲介業者に依頼するケースが多いでしょう。この際に発生する、業者に支払う仲介手数料が入居者の募集費用にあたります。国土交通省の告示に基づき、業者は仲介手数料以外の報酬は受け取れないこととされていますが、オーナーからの提案に基づく成果報酬についてはその限りではありません。

    つまり、集客力アップのためにオーナーが仲介手数料以上の報酬を用意し、仲介業者に積極的な営業をしてもらうことは合法であり、効果も期待できるということです。マンションの立地環境などにもよりますが、競合マンションとの差別化を図るためには必要な費用といえるでしょう。

マンション経営の初期費用を安く抑えるためのコツと注意点

  • マンション経営の初期費用を安く抑えるためのコツと注意点
  • マンション経営は非常に高額な投資なので、節約できる箇所は少しでも抑えた方が理想的といえるでしょう。ここでは、マンション経営の初期費用を安く抑えるコツと注意点を解説します。

  • 安く抑えるコツ①「マンション取得費用は複数見積もり」

    マンション取得に際して建築を行う場合、ハウスメーカーなどに建築プランを提案してもらいます。メーカーによってプランの内容や金額が大きく異なるため、自分に合ったプランを見定めるためにも複数社に見積もりを取ってもらうようにしましょう。最低でも3社以上の見積もりを取ることをおすすめします。比較検討することで、コストカットにつなげられる可能性が高まります。

    また、ハウスメーカーが最初に提案してくる建築プランは、最新設備や機能がまとめられた高額プランが多い傾向です。入居者にとって住みやすい環境であることは重要ですが、必要以上の設備や機能を付けて初期費用をかさませる必要はありません。予算と相談しつつ、現実的な目線でプランを選び、コストダウンを実践することが大切です。

  • 安く抑えるコツ②「各種手数料を抑える」

    初期費用のうち、安く抑えられる手数料は「ローンの事務手数料」と「仲介手数料」の2つです。ローンの事務手数料の場合、定額型の事務手数料を選べば初期費用は安く済みます。しかし、定率型と比べて金利が高いため、月々のローン返済額と総返済額が増えてしまうデメリットがあり、どちらを重視するかで変わってくるでしょう。

    仲介手数料については、不動産仲介業者と相談の上でコストカットを行えるケースがあります。その方法は「極力、仲介業務に人員を割かない」か、「礼金を設定してオーナーと業者間で折半する」方法の2種類です。前者では、「内覧のみ対面営業」か「受付から内覧までインターネットで完結」させることで、仲介業務にかかるコストを削減し、仲介手数料を抑えられます。後者の場合、礼金を支払うのは入居者のため、オーナーが仲介手数料を負担する必要がなくなるということです。
    なお、仲介業務に割く人員を減らすと集客力は低下する恐れがあり、礼金システムを採用することで入居希望者が大幅に減る恐れがある点には注意しましょう。

  • 安く抑えるコツ③「自力で登記手続きを行う」

    マンション取得費用、各種手数料に加えて削減できる可能性のある初期費用は、司法書士報酬です。つまり、登記手続きを司法書士に任せず、自力で行うということになります。自身や身内が司法書士である、または手続きの経験者がいない限りはあまり現実的とはいえませんが、初期費用の削減方法としては効果的です。

  • 安く抑える際の注意点①「ローンの返済額がかさむ」

    ローンの事務手数料を定額制にしたり、借入率を増やして初期費用として支払う頭金の割合を少なくしたりすると、ローン残債が増えます。月々の返済額が多いと、入居者が想定していた通りに集まらず収益が少ない場合など、経営が苦しくなる恐れがあるのです。必ずしも初期費用を抑えることがメリットにつながるとは限らないという点に注意し、将来を見越した返済計画を立てるようにしましょう。

  • 安く抑える際の注意点②「経営リスクに不安が残る」

    「入居者が集まらない」「老朽化が進み修繕費用がかさむ」など、マンション経営にリスクは付き物です。初期費用を安く抑えることで、こうした経営リスクを加速させる恐れがあります。

    例えば、初期費用を抑える代わりに毎月のローン返済額が高めになっている場合、何らかの理由で家賃相場が下がると途端に経営は苦しくなります。家賃相場の低下は、経営リスクとして挙げられるものの一つです。最初に支払う頭金の額を多めにしておくと、このリスクは回避できるでしょう。

    このように、初期費用を抑えることは何らかの経営リスクを増大させる恐れがあるのです。

  • 安く抑える際の注意点③「価値の低いマンションに潜む落とし穴」

    築年数が長く安価で購入できるマンションや、土地そのものが安いマンションなど、価値の低いマンションは手が出しやすいものです。うまく運営できれば、本来の価値以上の利益を生み出すことも可能でしょう。しかし、価値の低いマンションを経営する場合、十分に気を付けなければならない点があります。

    まず、建物の耐久性が挙げられます。古いマンションだと、災害や入居者による事故によって大きなダメージを負う恐れがあるでしょう。そうでなくとも、経年劣化を補うための修繕費用がかさみ、収支がマイナスになるかもしれません。

    また、そもそも入居者が集まらなかったり、入居者の質が低くなったりすることも想定されます。マンションや土地そのものの価値が低いということは、入居者にとって住むメリットが少ないということです。運良く入居者が集まっても、家賃を滞納するような入居者が多ければ収入にならず、赤字だけが続きます。

    安価で手に入れたマンションを経営する場合は、経営破綻に陥らないように各種リスクを認識し、事前の対策を講じておくことが重要です。

マンション経営で押さえておきたい初期費用以外のポイント①「維持費」

  • マンション経営で押さえておきたい初期費用以外のポイント①「維持費」
  • ここでは、経営において初期費用以外にも押さえておきたいポイントを大きく3点に分けて解説します。まずは、マンション経営において避けて通ることはできない「維持費」についてです。

  • 共用部の光熱費

    マンションの共用部は廊下やエントランスだけでなく、駐輪場や駐車場、ゴミ置き場など多くあります。外灯や駐車場に使われる電気代や清掃に使われる水道代など、合算するとそれなりの額になることが想定されます。これらの費用は、共益費として徴収するか家賃に組み込まれるでしょう。

  • 修繕・リフォーム費用

    入居者が退去した際には、部屋の「原状回復」を行う必要があります。また、マンション設備に不具合や故障が発生した場合は都度、「補修」を行って修繕しなければなりません。そして、大がかりな修繕作業の予防として「予防修繕」や、その一環である「大規模修繕」も必要です。その他にも、古くなった住宅設備の入れ替えや内装の張り替え、間取りの変更なども必要に応じて行うケースがあるでしょう。いずれも、マンションを維持するためには欠かせない作業となります。

    原状回復は、一般的には20万円程度の費用がかかるとされていますが、部屋の状態によってはさらに高額になる場合があるでしょう。補修は、設備の種類や故障度合いなどによって変動するものの、数万円から数十万円程度かかります。予防修繕も同様ですが、大規模修繕となれば数百万円から1千万円ほどかかる場合があります。

  • 管理委託費

    マンション管理業務は、オーナー個人で行うには労力がかかりすぎるため、不動産管理業者に業務を委託するケースが多い傾向です。その際に必要となるのが、毎月業者に支払う管理委託費です。マンション管理は、大まかに建物管理と賃貸管理に分けられます。両方委託することもできますが、建物管理だけ委託し、賃貸管理業務はオーナーが行うという形も可能です。管理委託費を節約したければ、建物管理のうち清掃業務のみの委託もできます。

    しかし、マンション管理業務は多岐にわたる上に複雑なため、初心者の方は全業務を管理業者に一任してみるのも良いでしょう。委託してみて、「思ったより管理委託費がかさむ」「この業務は自分でもできる」という気付きがでてきたら、管理業者と委託業務の見直しをしてみることをおすすめします。

  • 損害保険料

    「火災保険」「地震保険」「施設賠償責任保険」の3種類に分けられる損害保険料は、補償対象がセットになった状態で5年~10年の長期契約になります。保険料の支払いは年単位です。

  • 各種税金

    不動産取得税はマンションを取得した初回のみ発生しますが、その他の税金は都度納税する必要があります。先述した固定資産税と都市計画税に加え、所得税と住民税がその他の税金にあたります。

マンション経営で押さえておきたい初期費用以外のポイント②「管理方法」

  • マンション経営で押さえておきたい初期費用以外のポイント②「管理方法」
  • 次に、マンションの「管理方法」について見てみましょう。マンション管理は、大まかに3つの方法に区分されます。

  • 管理委託費を節約するなら「自主管理」

    建物管理から賃貸管理まで、全てオーナーが行うことを自主管理といいます。マンションの規模によっては不可能ではありませんが、現実的とはいえないでしょう。なぜなら、マンション管理に関するあらゆる専門知識を備えた上で行わないと、入居者トラブルに対して適切に対応できなかったり、建物の修繕タイミングが分からなかったりするためです。

    自主管理は、管理委託費が一切かからないというメリットがあるため、家賃収入を全て手に入れられます。しかし、オーナーの時間や体力を圧迫するというデメリットもあるのです。また、家賃収入が全て手に入ったとしても、管理不十分のために修繕費用がかさんでしまうなどの恐れもあります。

    マンションの規模があまり大きくはなく、不動産管理業務について専門知識と経験があるのであれば、おすすめできる管理方法です。

  • 管理業務を一任するなら「管理委託」

    マンション管理業務について知識や経験がない場合やマンションの規模が大きい場合は、不動産管理業者に管理業務を一任する「管理委託」がおすすめです。多くの場合、この手法が取られています。

    管理委託は管理委託費用を支払わなければなりませんが、管理業務の一部、または全部を代行してくれます。例えば、最初は全ての業務を一任し管理業務のノウハウが分かってきたら一部を管理業者に任せ、一部は自身で行うことで管理委託費の節約が可能です。本業などで管理業務に時間を割けないオーナーにとっては、管理業者のようなプロに任せると良いでしょう。

    なお、注意すべき点として、信頼できる不動産管理業者を選んで委託することが挙げられます。質の低い管理業者に業務を委託してしまった場合、入居者からのクレームにつながるだけでなく、管理の実態がオーナーまで正確に上がってこない恐れもあるのです。良質な管理業者を選ぶことは簡単ではありませんが、そうした危険性を排除するためにも慎重に管理業者を選ぶようにしましょう。

  • 一定収入を得たいなら「サブリース」

    「サブリース」とは、不動産管理業者にマンションを全て借り上げてもらい、管理業務全般を業者が行う代わりに、オーナーに対して一定額の家賃収入を保証するシステムです。自主管理や管理委託の場合、マンションに空室があればその分だけ収入が減ります。しかし、サブリースの場合はたとえ空室があったとしても、一定額の家賃収入を得られます。なお、得られる収入の相場は、マンション満室時の家賃収入のうち8~9割です。
    他にも、サブリースにおけるマンションは満室とみなされるため、資産価値が空室ありの状態より低くなることから、相続税対策につながります。また、仲介手数料や入居者退去時の原状回復費用の負担も減らせるメリットがあります。

    デメリットには、保証される家賃の定期的な見直しがある、免責期間がある、入居者を選べないことが挙げられます。保証家賃の見直しは、定期的に業者との間で家賃設定の見直しに関する話し合いが設けられるため、永続的に同額の家賃を設定できるとは限りません。そのため、業者の経営不振やマンション近辺の環境変化によって、家賃が下落する恐れがあります。
    免責期間については、マンションの新築後や入居者の退去後などは1カ月から半年ほどの期間が設けられます。この間、サブリースでも家賃収入を得ることはできません。どのような時にどれくらい免責期間が発生するのか、あらかじめ確認しておきましょう。 そして、サブリースにおいてマンションの所有者は業者のため、入居者を選ぶ権利は業者にあります。これには、入居者トラブルにつながる恐れがあるのです。

マンション経営で押さえておきたい初期費用以外のポイント③「経営リスク」

  • マンション経営で押さえておきたい初期費用以外のポイント③「経営リスク」
  • マンション経営を行う上で「経営リスク」は把握しておく必要があります。最後に、マンション経営で陥る傾向があるリスクを6点紹介します。

  • 空室リスク

    マンション経営における収入は、入居者が支払う家賃に依拠しています。そのため、マンションの空室が増えたり、入居率が上がらなかったりする場合は収入が入らず、支出だけがかさみます。これが空室リスクです。

    空室リスクは、あらかじめマンション近辺の環境や、競合マンションの空室率を調査しておくことである程度避けられます。例えば、駅や学校などから遠いマンションは利便性が悪く、入居者が集まりづらい傾向にあるといえるでしょう。また、周辺マンションの空室率が多ければ、その地域自体が入居者にとって魅力のない地域ということになります。

    このような点をあらかじめ確認し、マンション購入・建築を行うことで、空室リスクはある程度避けられるでしょう。他にも、管理が行き届いているかどうかも空室リスクに直結します。管理業務を委託する場合は、入居者目線で良質な管理業者を選びましょう。

  • 家賃相場の低下リスク

    周辺環境の変化や物件における事故などでマンションの価値が下がり、家賃相場が下落する恐れがあります。これはオーナーの努力でどうにかできる問題ではないため、家賃を下げることで対策するしかありません。このようなリスクが発生する恐れを把握し、家賃が下落しても収支に悪影響が出ないよう慎重にローンの返済計画を立てる必要があります。

  • 災害リスク

    地震や火事など、マンションに被害をおよぼす災害はいくつも存在します。損害保険で補償できる場合もありますが、資産としてのマンションが完全に消失する恐れも考えなくてはなりません。場合によっては、入居者に対して補償を行う必要もあるでしょう。家賃相場の低下と同様に、災害はどれだけ対策をしても想定以上の被害が起こる恐れのある事象です。

  • 老朽化リスク

    マンションは完成した瞬間からその価値が下落していく資産であり、建物の設備や内外装も徐々に老朽化していきます。定期的に修繕を行うことで長く保てますが、相当額の修繕費用が必要です。そのため、修繕に向けて家賃収入から修繕積立金として資金をためておく必要があるでしょう。急な修繕に際しても柔軟に対応できるようになります。

    老朽化したマンションは入居者が集まりづらくなり、空室リスクにつながります。常に対応できるよう準備しておきましょう。

  • 家賃滞納リスク

    十分な人数の入居者が集まっていても、家賃を滞納されては収入につながらず、支出だけがかさみます。家賃保証会社を利用することでこのリスクは避けられるものの、家賃滞納を繰り返す入居者がいる状態は、精神衛生上良いものではありません。1~2か月家賃を滞納したからといって、すぐに入居者を退去させることもできないため、入居の段階で良質な入居者を見極められると良いでしょう。

  • 金利変動リスク

    変動金利制でローンを組んでいる場合、社会情勢の変化によって金利も変動する可能性があります。金利が下がれば月々の返済額が少なくなりますが、金利が上がれば返済額は高くなり、毎月の支出は多くなります。こうした場合でも対応できるよう、ローンの返済計画は慎重に立てる必要があるのです。

まとめ

  • まとめ
  • 初期費用の大半を占めるのは、マンション取得にかかる費用(購入費用や建築費用)ですが、他にも各種税金や手数料、入居者募集にかかる費用などがあり、その内訳は多岐にわたります。
    初期費用は、適切な手法で行えばある程度抑えることが可能です。注意点や初期費用の他に押さえておきたい点も把握した上で、今後のマンション経営に役立ててみましょう。不動産管理のお悩みは、当社でも相談にのっています。ぜひお気軽にご相談ください。

FAQ

  • Qアイコン マンション経営にかかる初期費用の相場はどのくらいですか?

    マンション経営にかかる初期費用の相場は、マンション価格によって大きく変動します。大まかに、「マンション購入に際して利用するローンの頭金」と「その他初期費用」に分けられ、頭金はマンション価格の1割~3割、その他初期費用はマンション価格の1割程度です。なお、マンション経営には「一棟所有」と「区分所有」があります。
    詳細はこちらを参考にしてください。

  • Qアイコン マンション経営にかかる初期費用の内訳を教えてください。

    初期費用の大半を占めるのが、マンション取得にかかる費用です。マンションの取得費用とは、既存のマンションを購入する場合とマンションを新築する場合とでその属性が異なります。既存のマンションを購入する場合は「物件購入費用」、マンションを新築する場合は「建築費」となります。
    詳細はこちらを参考にしてください。

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